数学科の就職

主に理系の就活(特に数学科)について、徒然と数学科出身のクオンツが語る。

今、就職先に塾講師はオススメできない

今回は、数学科の学生のメジャーな進路の一つである塾講師について述べる。


学生時代のアルバイトとして、

時給が高い方なので人気がある。

そのまま就職してしまう人も少なくない。


しかし、ハッキリ言って、

就職すること関して

塾講師はオススメできない。



業界も講師も今後ますます二極化していくということが考えられるからである。



塾の授業スタイルとしては、

・一斉授業方式

・個別指導方式

がある。



一斉授業方式は誰も小学校や中学校で経験したことあると思うが、数十人の生徒に対して1人の先生が授業をするという方式である。


この方式の良い点としては、

黒板の前の1回のプレゼンテーションで多くの生徒に解説することができることである。


ここで考えてみてほしい。


生徒との対話をしながら授業を進めていくのが理想ではある。しかし、実際には一方的にプレゼンを生徒に見せていることがほとんどであり、キャッチボールのような対話をしながらの授業など現実的にはほとんどない。授業の良し悪しはほぼプレゼンの良し悪しにかかっている。


つまり、一斉授業方式における優れた塾講師とは、良いプレゼンができる塾講師とも考えられる。


優れた塾講師の授業は録画され、映像授業として全国の生徒達の元へ届けられるようになる。その例として代々木ゼミナールや東進がある。


今では、中堅の塾でもエース級の塾講師の授業を録画した映像授業を使うようになってきた。中には、映像授業を他社から購入し、生徒の管理だけをしている塾もある位だ。


映像授業の良い点として、

・教室を担当する講師の腕に左右されず、一律に質の高い授業を提供できる。

・データさえあれば、生徒一人一人の都合に合わせて授業を受講させることが可能である。

という点が挙げられる。


だからこそ、映像授業化は今後ますます加速していき、一斉授業方式の塾講師の競争が激化していくことが考えられる。


256の塾にアンケートをした結果、44%の塾が既に映像授業を導入しているというアンケート結果もある。http://www.manavinet.com/special/1101/no1.html



では、個別指導はどうなのかというと…


個別指導は一度に教えられる学生が少ないために、給料がかなり低くなることが考えられる。経験から言って、一日に稼いで1万円というところだろう。個別指導のほとんどが、現役の学生を相手にするために平日は17:00〜22:00という限られた時間帯の中でしか授業ができないのだ。



以上のことから、

少子化、授業の映像化によって、

業界と塾講師の二極化が進むことが予想できるので、これから就職活動をする学生の進路として塾講師はオススメしない。



つづく